西はフランスへ修行に行ってきます

デイビスと始めたフランス語。今年で3年目です。

今年も現地に滞在して、フランス語の感覚を養います。今回は7月下旬から9月まで。
何か仕事もしたいけど、翻訳のお仕事も続けなければなりませんね。

今回ようやく文芸翻訳検定1級に合格したこともあり、いろいろ忙しくなる…でしょうか。

そんなこんなで、夏休みを頂きます!

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久々にちょっと小言を

最近気になる、インターネット上の
自称「英語専門家」的な人々。中には眉唾な人も多い。仕事でいろんな用語などをインターネットで調べます。その際に検索結果からよく出くわすのが、「英語を教えて」質問者への解答です。早速脱線しますが、ネット上に「この文章を英訳してください」という依頼が結構あります。単なる想像ですが、質問者は「翻訳」を依頼された翻訳者で、わからない文章をネットで質問しているのではと思っています。この点にも大きな疑問を感じるのですが、今回はそれはさておき、その解答がおかしいことが多いです。
この間見つけたものは、混合医療がテーマの何らかの論文でしょうか、質問者が小難しい一文を「英語に翻訳してください」とお願いしています。それへの「ベストアンサー」に選ばれた人の解答が以下。
Mixed medical services means using both health insurance treatment and outside health insurance treatment, and is prohibited in Japan because there is some possibility of causing health disparity, because people who is insured for private insurance has many choices of treatment, while people who is insured for public insurance has restricted ones.
日本語のとおりに訳してみました。ただ、このあとに問題点がぞろぞろつ
づくのでしょうが、日本語で書いてないので、翻訳できません。
「日本語の通りに訳してみました。」ご苦労様なのですが、英語らしく見えて、実は間違いだらけなのです。逆に言うと、この英語を見ていると、原文である日本語がそのまま見えてきそうな気すらします。それでは、翻訳になっていない。
例えば1行目、日本語は「混合医療とは、保険診療と保険外診療を併用することで、」という文章なのです。Mixed medical serviceS meanS … 中学校で習う動詞の三人称単数形。わざわざ主語をmixed medical servicesと言っているにもかからわず、それを単数と捉えるのはどうしてなのでしょうか。同じ過ちがその後にも「because PEOPLE who IS insured for…」
あれあれあれ?そんな中学校のテストに出てきそうなレベルの間違いをしているにもかかわらず、続いてこの人は、解答以上のコメントを残しています。
いわく「この後に問題点がぞろぞろ」。それは本文の内容の問題であって、翻訳には関係ありません。しかしこの人が「指摘」するぞろぞろ問題は次のように羅列されています。
混合診療を解禁すると、所得による医療格差が生じないか?
混合診療を解禁すると、有効性や安全性等に問題のある医療行為がはびこるのではないか?
混合診療を解禁するのではなく、現在、保険対象となっていない医療を保険適用させるべきでは?
保険財政を改善するためにも、混合診療を解禁すべきでは?
本音は国民の利益のためではなく医療利権にあるのでは?
この方のご専門が何なのかは存じ上げませんが(ちなみに私は医療社会学の専門家です)、一市民の意見として受け止めましょう。しかしご愛敬は、ご自分のこの意見をさらに英語にしてしまったのです。それが以下です。
If mix medical services were admitted, health disparity from gap of income would happen, wouldn’t it?
If mix medical services were admitted, medical cares of questionable in efficiency and safity would been wide-spread, wouldn’t they?
We should optimize medical cares which are outside health insurance treatment, instead of admitting mix medical services.
Mix medical services should be admitted for improvement of insurance.
Not for people welfare but for medical interest?
英語話者であれば、上記の英語を読んで、言いたいことはまあわかるかな~と思います。でも厳密にいうと、英語としては非常に不自然で、よく言えば「ブロークン」な英語なのですね。残念ながら、後半は日本語がなければ意味が分かりません。(デイビス談)また、使っている語彙を見れば、健康分野が専門ではないこともうかがえます。
悲しいかな、こんな風に回答を出されて、質問者はありがたく流用してしまったことでしょう。
翻訳の仕事をしていて、過去の翻訳案件の翻訳原稿を参考資料としていただくことが多々あります。
そういう中に、上記のような翻訳がちらほらあるのです。これでは「参考」にはならないのですが、お客様によっては、過去の翻訳を「尊重」してほしいというリクエストをだされるところもあり、そうなると困ってしまいます。だたしく翻訳すべきか、間違いとわかっていながら「尊重」を優先させるべきか…